リアルのりある。〜ペット飼育トラブル〜『ペットがひどく家を傷つけてしまった!どうすればいい?!』

日付:22年02月24日 木曜日カテゴリ: スタッフブログ

こんにちは!リアルサービスの広報担当です。
2月17日に掲載した【「ペット飼育可能物件」は、どんなペットまで飼ってOK?】で、賃貸物件で飼育できるペットの種類についてご紹介しました。

しかし、これまでに「飼育許可は出ていたが、想定以上に家を傷つけてしまったケース」がありました。
最終的にどう解決したのか、当社代表の堤に当時の状況を詳しく聞いてみました!

 

◆猫の多頭飼育で、何もかもが傷だらけになった家

Q.何もかもが傷だらけというのは、どんな状況だったのでしょう?

【堤】室内はもちろん、洗面台やユニットバスの中まで、家全体にひどい引っ掻き傷があった状態でした。軽く引っ掻いた、というようなものではなく、とても復旧できる状態ではないレベルです。

 

Q. 洗面台やユニットバスがダメになるくらいの傷とは想像を超えています……。では、ユニットバスは入れ替えですか?

【堤】それが、床も壁も、ドアも全部ダメになっていたので、このケースでは家の中のもの全てを入れ替えて改修工事を行うことになりました。1 DKでしたから広い家ではありませんでしたが、相応の額になりましたね。

 

Q. いくらかかったのですか?

【堤】250万円強、くらいではなかったでしょうか。

 

Q. そんなに!格安の中古物件を購入するくらいの費用ですね。

【堤】新築で同じものを入れ替えても、おそらく150万円くらいで収まるでしょうね。しかし復旧しなければ次の人に貸し出せませんから、請求されれば賃借人が支払うしかありません。ここはペット飼育可能な物件で、契約時に、破損などがあった場合には借りた人が支払うと明記されていました。この方も、退去時にきちんと支払って出られましたよ。

 

◆傷がついた部分だけ取り替えればいい、という単純なケースではなかった

 

Q. どうしてそこまで高額になったんですか?

【堤】床や壁に貼るクロスの単価は比較的低いのですが、住居のパーツで高いのはドアです。ドア枠まで入れると、1箇所で10万円ほどかかるんですね。ドアの数かける10万円ですから、かなり高額になります。
こちらのケースではキッチンも丸ごと入れ替えになったので、キッチンだけで30〜40万円。全てのパーツを撤去して処分する費用、作り直す費用、さらに通常では取れない汚れで特殊な清掃を入れたことで費用がかさんで行きました。

 

Q. 特殊な清掃とは?

【堤】排泄物汚れとニオイの除去です。猫のオシッコのニオイが床下に染み込んでいて取れず、床を全部剥がして特殊な薬剤で2〜3回繰り返さなければならなかったため、通常の数倍の清掃費用がかかりました。

 

Q. では床は、表面だけ掃除したのではなくて、床材そのものを取り替えたんですね。

【堤】そうです。飼い方さえきちんとしていれば、払う必要のなかった費用だと言えるでしょう。

 

◆正しく飼育すれば、問題も高額の弁償代も発生することはない

 

Q. せめて、傷をつけてはいけない場所には猫が入れないようにしておけば良かったのかもしれませんね。

【堤】うーん。それもありますが、賃貸物件でペットを飼うなら、ゲージで飼えるか、躾ができる生き物を選ぶか、もしくは飼い主がしっかり躾をできる人であるかが大切なポイントだと思います。
猫だってきちんと教えれば、決まった場所でトイレをしますよね。それを教えてあげてないのが悪いわけであって、猫が悪いというより人の側に問題があったかなと。

 

Q. 確かに。うちの猫もトイレトレーニングをして覚えさせたことがありました。教えればきちんと覚えますよね。

【堤】そうなんですよ。爪とぎも専用のものを買って、そこでするように教えれば良いんです。それができないなら、飼育スペースを限定して、自分が不在にする間はゲージに入れておくとか、それなりの対処が必要です。賃貸の家でペットを飼うなら、その後の対処も考えなければならないのではないでしょうか。

 

Q. そうですね。不適切な飼育は、家のためだけでなくペットのためにもならないのがよく分かりました。

【堤】そして、飼い主さん自身のためにもならないですね。今回のような高額なお金を支払うことになれば、ご自身の経済を圧迫します。ニオイや鳴き声でもし近隣に迷惑をかけていたら、他のトラブルも起きかねません。
どんなに好きなペットでも、自分がきちんと躾をできる飼い主になれるかどうかも、考えて判断をすることが必要ですね。

 

――オーナーの確認を取らずに黙ってペットを飼育して問題になるケースは全国で起こっています。
今回は借りた人がきちんと支払いを行って改修ができましたが、場合によっては復旧できないような状態に陥る可能性も否定できません。

堤が最後に言った、「自分がきちんと躾をできる飼い主になれるかどうか」という言葉は、ペットを飼っている自分にも重く響いてきました。
大事な家族だからこそ、適正な飼育について、きちんと考えていきたいですね。